金勝寺(こんしょうじ)
2006年に行った時は狛坂磨崖仏への途中、本堂を拝観したのみでした。その後2010年に滋賀県立近代美術館の「白洲正子 神と仏 自然の祈り」で展示されていた大きな「軍茶利明王立像」が金勝寺所蔵と知り再訪したいと思っていました。今年、ツアー「近江の神と仏」で金勝寺も行けると知り参加しました。「道の駅ごんぜの里」で観光バスからマイクロバスに乗り換えて勾配のある林道を登り、途中の三叉路では切り返し運転箇所がありました。前回は全行程(いつもそうですが)友人の車に乗せていただき今更ながら感謝。
創建 : 天平5年(733)、 良弁によって創建
(紫香楽宮の鬼門鎮護のため聖武天皇の勅願により)
その後815年に願安が入山して諸堂を建立。
1549年に火災で全山焼失し、徳川家康の援助によって再興を図りました。
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金勝寺境内(パンフレットより) 10年前に来たときは志納所(受付)はありませんでした。下の仁王像は門の左右に安置されています。 |
山型配石の参道 |
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本堂 1549年の大火により焼失し、約400年前に建てられました。 釈迦如来坐像、不動明王立像、開基良弁僧正像、中興の祖願安法師像を安置。 |
御香水館 清水は加持祈祷をし、明治3年まで毎年1月15日に小豆粥の水として京都御所に献上されていたとのことです。 |
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二月堂 小さなお堂の中に天井に届くくらい大きな4m近くある木造軍茶明王像が安置されています。 この大きな仏様を一切傷つけることなく、狭い入口から出し、展示された滋賀県立近代美術館へ運搬、搬入はいかにして?素朴な疑問。 |
(ポストカードより) 軍茶明王像 重文 木造 像高360.5cm 平安時代(10世紀) |
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虚空蔵堂(昭和に建立) 木造虚空蔵菩薩半跏像、木造毘沙門天立像、木造地蔵菩薩像安置 |
2006年に来たとき、閉められていた格子戸の外から撮った木造虚空蔵菩薩半跏像、木造毘沙門天立像。 ずっと本堂で撮ったと思い違いをしていました。 |
金勝寺の仏像(ポストカードとパンフレットより)
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釈迦如来坐像 本堂 重文 木造 漆箔 像高218.8cm 平安時代(10世紀) |
虚空蔵菩薩半跏像 虚空蔵堂 重文 木造 彩色 像高194.0cm 平安時代(10世紀) 半跏像:右足を垂らし、左足は右足のひざの上にのせておられる。 |
毘沙門天立像 虚空蔵堂 重文 木造 彩色 像高167.6cm 平安時代(10世紀)( |
地蔵菩薩坐像 虚空蔵堂 重文 木造 像高84.2cm 平安時代(12世紀) |
狛坂磨崖仏までのハイキング
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茶沸観音 | ハイキングコースには奇岩が。 |
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巨岩 | 重ね岩 |
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重ね岩に彫られている磨崖仏 | 素晴らしい眺望。遥か向こうに三上山(近江富士)が見えます。 |
狛坂磨崖仏と狛坂寺跡
険しい道を下った先にパッと現われた磨崖仏。しんどさを忘れる感激。彫られたのは奈良時代(8世紀)。作風からみて、朝鮮半島からの渡来人によるものらしいです。
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合計12体の仏様。中央に阿弥陀如来坐像、両脇侍に観音と勢至の菩薩立像。上部に9体の仏菩薩。向かって左前の岩にも3体の仏像が刻まれています。 |
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左前の岩の3体の仏像 | 狛坂寺跡(磨崖仏の向かい) 明治直前に火災で焼失。明治維新の時、廃寺になり石仏と礎石の一部が残すのみとなりました。 |